今後の研究の推進方策 |
現在、IGLLの細胞性免疫に与える影響を確認するため、患者と対照者の末梢血単核球(PBMC)にIGLLを添加し、リンパ球刺激試験とマルチプレックスサイトカインアッセイを行っている。サイトカインはIL-2, IL-4, IL-5, IL-10, IL-12p70, IL-13, GM-CSF, IFN-γ, TNF-αを測定しているが、鳥関連過敏性肺炎患者においてTNF-αの上昇とIL-10の低下が認められている。IGLLに対する患者側のTh1/Th2反応の相違が発症に関与している可能性があり、症例数を増やして検討を続けていく。 また、次年度以降IGLLのモノクローナル抗体の作製を予定している。抗体を用いて患者肺検体中のIGLLの局在を確認することで、慢性鳥関連過敏性肺炎の病態を解明する一助となることを期待している。また、患者の自宅や環境中の抗原量を測定し、臨床的に抗原回避の効果確認に役立てることも予定している。
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