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2015 年度 実施状況報告書

定量的PCR法を用いたCOPD患者の増悪と肺炎発症メカニズムの検討

研究課題

研究課題/領域番号 15K19427
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

嶺崎 祥平  埼玉医科大学, 医学部, 助教 (90648007)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードCOPD
研究実績の概要

現在までで安定期COPD 26症例,増悪期COPD 19症例,計45症例が登録された.喀痰半定量PCR法で検出した病原微生物は,Streptococcus pneumonia 2例,Moraxella catarrhalis 3例,Haemophilus influenza 5例,Escherichia coli 2例,Pseudomonas aeruginosa 1例,MRSA 1例であった.既存の喀痰培養で検出した病原微生物は,Streptococcus pneumonia 1例,Pseudomonas aeruginosa 1例,Klebsiella pneumonia 2例,MRSA 1例で,喀痰半定量PCRは喀痰培養より多くの病原微生物を検出しており,気道定着菌を高頻度で検出できる可能性が示唆された.現時点で気道定着菌とCOPD増悪との関連を指摘することはできなかった.今後も菌検出と症状,増悪等との関連につき,今後も検討を継続予定である.
安定期のCOPD症例においては,CATスコア,急性増悪の頻度などの臨床指標と,逆流性食道炎を含む誤嚥リスク,肺気腫の程度との関連が指摘された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ウイルスを標的としたPCR,また,保存血清,喀痰上清を用いたバイオマーカー測定,回収した質問票の解析がやや遅れている.

今後の研究の推進方策

今後,増悪時,肺炎発症時の喀痰中の微生物につき,11種類のウイルスを含めて検討を行い,安定期の定着菌との関連について明らかにする.
また,保存血清,喀痰上清を用いて各種バイオマーカーを測定し,増悪との関連を検討する予定である.(E-cadherin, MMP-7,IL-5, 6, 7, 13, PIGR, SELENBP-1)

次年度使用額が生じた理由

臨床検体のサンプリングが予定より遅れたため.

次年度使用額の使用計画

本年度は収集した誘発喀痰、血清を用いたバイオマーカー測定を開始するため、IL-6, E-cadherinなどのELISAキットを購入する.
また,27年度までの検討で,誤嚥リスク,気腫性変化,CATスコア,増悪頻度の間に有意な関連が示唆された.こうした所見は呼吸筋力の低下と慢性気道感染に関連する可能性がある.そこで本年度は呼吸機能測定装置を購入し,呼吸筋力測定を行う予定である.

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公開日: 2017-01-06  

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