T-LAK cell-originated protein kinase (TOPK) は、免疫系細胞などの増殖や分化に関与する蛋白キナーゼである。正常組織には殆ど存在せず、がんの増殖に関わっていることが報告されている。久留米大学で手術を受けた非小細胞肺癌210症例について、肺癌組織におけるTOPKの発現を解析した。TOPKの発現は152例で認められ、陽性率は全体の72.4%であった。女性、非扁平上皮癌患者、EGFR遺伝子変異陽性の患者でTOPKの発現が多かった。TOPKが発現している患者群では、発現していない患者群と比較して、統計学的には有意ではないものの、生存期間が短い傾向が認められた。
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