• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

小胞体ストレスシグナルによる、電解質輸送膜蛋白の制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K19446
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

井上 佑一  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 非常勤講師 (50735834)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード小胞体ストレス / 腎臓
研究実績の概要

小胞体ストレス亢進を認めるAQP11ノックアウトマウスでは、小胞体でのタンパク修飾、特にpolycystin1の糖鎖修飾不良によって、polycysitin1が膜への移行ができなくなり、機能低下することを報告した(J Am Soc Nephrol.2014)。これは、小胞体ストレスなどで小胞体が機能低下を起こした際に、膜蛋白の発現量/局在/修飾などに様々な変化が起こる事を示唆した。本研究では、塩分やカリウムなどの過剰な負荷/欠乏やそれに関わる液性因子が、小胞体ストレスや酸化ストレスを介して、腎臓尿細管の膜蛋白の蛋白修飾/輸送/機能などをどのように制御するかを明らかにすることを目標としている。
また、多発性嚢胞腎研究についても、嚢胞腎を薬剤にて誘導可能なモデルマウスを入手し、飼育を開始しており、小胞体ストレスとの連関を検討可能な段階まですすめた。
さらにWNKがKLHL2-CUL3複合体によるユビキチン修飾後、p62を介したオートファジーによる制御をうけていることも共著者として報告した(J Am Soc Nephrol. 2015)。KLHL3リン酸化がWNK4との結合をインスリンなどの液性因子によって制御することも報告した(Biochem Biophys Res Commun. 2015)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

WNKシグナルのさらなる解明によって、本年度に3つの原著論文を英文誌に報告した。また、日本腎臓学会YIA(Young Investigator Award,若手研究者賞)を受賞した。

今後の研究の推進方策

多発性嚢胞腎モデルマウスにおける、小胞体ストレスの嚢胞腎進展への影響を検討する。
電解質異常における腎臓尿細管での小胞体ストレスの検討をおこなう。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Kelch-Like Protein 2 Mediates Angiotensin II-With No Lysine 3 Signaling in the Regulation of Vascular Tonus.2015

    • 著者名/発表者名
      Zeniya M, Morimoto N, Takahashi D, Mori Y, Mori T, Ando F, Araki Y, Yoshizaki Y, Inoue Y, Isobe K, Nomura N, Oi K, Nishida H, Sasaki S, Sohara E, Rai T, Uchida S.
    • 雑誌名

      J Am Soc Nephrol.

      巻: 26 ページ: 2129-2138

    • DOI

      10.1681/ASN.2014070639.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Impaired degradation of WNK by Akt and PKA phosphorylation of KLHL3.2015

    • 著者名/発表者名
      Yoshizaki Y, Mori Y, Tsuzaki Y, Mori T, Nomura N, Wakabayashi M, Takahashi D, Zeniya M, Kikuchi E, Araki Y, Ando F, Isobe K, Nishida H, Ohta A, Susa K, Inoue Y, Chiga M, Rai T, Sasaki S, Uchida S, Sohara E.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun.

      巻: 467 ページ: 229-234

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2015.09.184.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Generation and analysis of knock-in mice carrying pseudohypoaldosteronism type II-causing mutations in the cullin 3 gene.2015

    • 著者名/発表者名
      Araki Y, Rai T, Sohara E, Mori T, Inoue Y, Isobe K, Kikuchi E, Ohta A, Sasaki S, Uchida S.
    • 雑誌名

      Biol Open.

      巻: 4 ページ: 1509-1517

    • DOI

      10.1242/bio.013276.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi