研究課題/領域番号 |
15K19468
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
毎熊 政行 順天堂大学, 医学部, その他 (50748564)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | IgA腎症 / 扁摘 / 糖鎖異常IgA1 / toll like receptor 9 |
研究実績の概要 |
扁桃における腎炎惹起性IgA産生の検証を行うため、2012年度より扁桃摘出術を行った患者の扁桃細胞を培養した上清の各種バイオマーカーの測定を開始した。現時点までに、IgA腎症患者60症例、非IgA腎症患者34症例について、ELISA法により扁桃上清のIgA、IgG、IgA-IgG免疫複合体、糖鎖異常IgA1の測定を行った。IgA腎症患者においては扁摘前と治療後の血清バイオマーカー(IgA、IgA-IgG免疫複合体、糖鎖異常IgA1、糖鎖異常IgA1特異的抗体)の測定を順次行っている。また、当院診療録から、開始時からの継時的な臨床検査所見(血清クレアチニン値、尿蛋白定性、尿蛋白量、尿潜血反応、尿沈渣など)、治療内容(ステロイドパルスの回数、ステロイド内服量および期間、抗血小板薬、抗凝固薬、ACE-I/ARB内服の有無など)についてのデータ収集を行っている。 腎炎惹起性IgA産生に対する扁桃Toll like receptor 9 (TLR9) の関与を検討し、扁桃TLR9とTLR9遺伝子の塩基多型による扁摘適応基準の検証を行うため、IgA腎症患者扁桃組織のRNA抽出を順次行っている。今後、検証症例全てのRNA抽出が終了次第、TLR9発現の測定を開始する。そして、患者の保存DNAよりTLR9遺伝子塩基多型の解析を順次行い、各種バイオマーカーと扁桃TLR9の発現、TLR9遺伝子の塩基多型との相関を検証する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
扁桃上清中のIgA、IgG、IgA-IgG免疫複合体、糖鎖異常IgA1の濃度がこれまで未知であり、ELISA法による測定の際の希釈倍率など条件検討が必要であった。 現在、各種バイオマーカーの測定を順次行い、解析に向けて順調にデータを蓄積している。
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今後の研究の推進方策 |
血清バイオマーカー、扁桃細胞上清中のバイオマーカー、臨床情報のデータの収集が終わり次第、各種バイオマーカーと治療後の臨床的寛解率を比較検討し、扁摘の適応を決定する新たな指標の確立に向けて検証する。 また、扁桃TLR9の発現とTLR9遺伝子の塩基多型との相関を検証し、塩基多型による扁摘の適応基準についての検証を行。
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次年度使用額が生じた理由 |
バイオマーカー測定方法の条件検討に時間を要し、全症例の測定を終了することができなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
全ての症例におけるバイオマーカー測定を行い、解析を開始する。
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