トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー(I型FAP)は原因タンパク質である変異型トランスサイレチン(TTR)が異常に凝集することによりアミロイドと呼ばれる線維状の不溶性物質を形成し、それが様々な臓器に沈着することによって引き起こされる難治性の疾患である。本研究では、TTRの異常な凝集に関与し得る生体分子としてグリコサミノグリカンに着目し、その一種であるヘパラン硫酸とその多硫酸化アナログヘパリンについて、TTRの凝集ならびに細胞取り込みおよびI型FAP病態に関与する可能性を発見した。
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