57名のMSA患者が本研究に参加した。その中、15名で臨床的進行が速く、そのうち2名が経過中に突然死を起こした。男性患者においては血清尿酸値と疾患の進行速度の間に負の相関がある事を突き止めた。骨塩定量を行い、MSA患者とPD患者、進行性核上性麻痺患者との骨塩の比較を行ったところ、MSA患者で有意な骨塩低下がみられた。その結果を受け、血清25-ヒドロキシビタミンDと血清1,25-ジヒドロキシビタミンD3と疾患進行度の関係を調査したが、有意な関連性は見いだせなかった。嚥下機能評価では、MSA患者の嚥下障害スケール増悪速度はPDのそれの2倍以上速いことが分かった。
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