精巣摘出マウスに炎症を惹起させ、高脂肪食を投与することにより、ヒトの非アルコール性脂肪肝炎(NASH)病態に近似した新規モデルマウスを作製した。新規NASHモデルマウスは、テストステロン低下、内臓脂肪増加、インスリン抵抗性増大、血清炎症マーカーの上昇、肝臓における炎症性細胞浸潤・線維化を認めた。これらの障害はテストステロン補充により改善を認めた。テストステロン低下および高脂肪食負荷によるインスリン抵抗性増大を基盤に発症した脂肪肝に、炎症性サイトカイン産生亢進による慢性炎症が加わることによりNASHを発症すると考えられた。
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