• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実績報告書

グレリンアシル化基質供給源の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K19532
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

坂東 美佳  和歌山県立医科大学, 医学部, 特別研究員 (70737874)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードグレリン / アシル化 / 長鎖脂肪酸 / 炎症 / IL-1
研究実績の概要

グレリンには3番目のセリン残基にオクタン酸修飾を受けている活性型グレリンと、受けていないデスアシルグレリンが存在するが、グレリン受容体と結合し、生理活性を示すのは活性型グレリンのみである。グレリンの活性化に必要なオクタン酸修飾は、グレリンアシル化酵素(GOAT)の働きによって仲介されることが報告されているが、アシル化の基質となるオクタン酸の由来については明らかになっていなかった。
本研究は、独自に樹立したグレリン産生細胞株、MGN3-1細胞株を用い、基質供給経路を明らかにするため、脂肪酸を用いて研究を進めてきた。脂肪酸は、LPSの受容体であるTLR4受容体の内在性リガンドと報告されていることから、今年度は炎症反応とグレリン分泌調節の関連に着目し、研究を実施した。グレリン産生細胞への脂肪酸刺激による、炎症関連遺伝子であるTNF-a遺伝子、IL-6遺伝子の発現量増加を認めた。LPS、IL-1、IL-6、TNF-aでグレリン産生細胞を刺激したところ、IL-1刺激でグレリン及びGOAT遺伝子発現量の低下を認めた。また、グレリン産生細胞では、IL-1によってNF-kappaBシグナル経路が活性化され、グレリン分泌が抑制されることを見出した。さらに、胃初代培養系においても、IL-1はグレリン遺伝子発現量を減少させた。
IL-1は、炎症反応時におけるグレリン産生の調節因子であり、NF-kappaBシグナル経路の活性化が主要な役割を果たしていることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] IL-1β directly suppress ghrelin mRNA expression in ghrelin-producing cells.2017

    • 著者名/発表者名
      1.Bando M, Iwakura H, Ueda Y, Ariyasu H, Inaba H, Furukawa Y, Furuta H, Nishi M, Akamizu T.
    • 雑誌名

      Mol Cell Endocrinol.

      巻: 447 ページ: 45-51

    • DOI

      10.1016/j.mce.2017.02.032.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] グレリン発現調節への炎症性サイトカインの影響の検討2017

    • 著者名/発表者名
      坂東美佳、岩倉浩、上田陽子、赤水尚史
    • 学会等名
      第90回日本内分泌学会学術総会
    • 発表場所
      ロームシアター京都、京都市勧業館みやこめっせ(京都府京都市)
    • 年月日
      2017-04-20 – 2017-04-22
  • [学会発表] 炎症性サイトカインのグレリン遺伝子発現への影響の検討2016

    • 著者名/発表者名
      坂東美佳、岩倉浩、上田陽子、赤水尚史
    • 学会等名
      第37回日本肥満学会
    • 発表場所
      東京ファッションタウン(東京都江東区)
    • 年月日
      2016-10-07 – 2016-10-08

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi