PHLDA3はAktの活性化を抑制し、肺と膵臓の神経内分泌腫瘍(NET)のがん抑制遺伝子として機能する。さらにPHLDA3遺伝子欠損マウスでは、膵ランゲルハンス島(膵島)の過形成など内分泌組織の異常が観察される事から、PHLDA3が様々な器官に生じるNETの抑制に重要であると考えられる。そこで本研究では、PHLDA3の消化管NETにおける重要性を調べる目的で、消化管NET検体を収集し、PHLDA3のLOHを調べた。また、膵NETに見られる、PHLDA3遺伝子欠損による膵島のアポトーシス耐性獲得が、膵島移植へ応用可能できることを明らかにした(PLOS ONE, 2017)。
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