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2016 年度 実績報告書

同種移植後のリンパ球減少の深さと持続期間を同時に評価する新たな指標の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K19555
研究機関自治医科大学

研究代表者

木村 俊一  自治医科大学, 医学部, 講師 (70623031)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードリンパ球減少 / 同種移植 / T細胞 / NK細胞 / サイトメガロウイルス / 移植片対宿主病 / 生存率
研究実績の概要

平成28年度は、27年度から引き続き症例の登録とデータの収集を継続した。これまでに合計29例が登録された。
移植後1か月の早期のデータが固まった症例を解析し、評価したところ、移植前処置開始から移植後1ヶ月までの早期の総リンパ球数(TLC)の減少の程度を面積で評価したL-index30は、サイトメガロウイルスアンチゲネミア(CMV-AG)3個以上に増加した陽性群において、3個未満にとどまった陰性群と比較して、有意に高値を示し(中央値 20628 vs.17186, P=0.046)、われわれの既報(Kimura SI et al. Transpl Infect Dis 14:364-373, 2012)の再現性を証明する結果となった。さらに詳細に解析すると、特にday14、21、28のTLCがCMV-AG陽性化を予測する重要な因子であることが示唆された(Day14 TLC 8 vs. 151, P=0.023; Day21 TLC 72 vs. 318, P=0.072; Day28 TLC 255 vs. 444, P=0.096)。リンパ球サブセットごとの検証では、Day14、21、28のCD4陽性のTリンパ球、CD56陽性のNKリンパ球がCMV-AG陽性化と強い関連を認めた(CD4+細胞 Day14 4 vs. 102, P=0.021; Day21 30 vs. 154, P=0.044; 35 vs. 135, P=0.11; CD56+細胞 Day14 0.59 vs. 5.19, P= 0.068; Day21 7 vs. 49, P=0.18; CD28 45 vs. 125, P=0.046)。
今後は登録症例の追跡を継続し、リンパ球減少とCMV感染症との関連の他、移植片対宿主病(GVHD)や生存率に対する影響なども含めて検証を進めていく。

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公開日: 2018-01-16  

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