研究課題
CD25(interleukin-2 receptor,IL-2R)発現と急性骨髄性白血病との関連について解析を行った。CD25高発現は若年者において予後不良因子であった。造血幹細胞移植施行例においてもCD25陽性急性骨髄性白血病の予後は不良であった。また、CD25高発現は、高齢者においても寛解率、無イベント生存率に関して独立した予後不良因子であった。CD25陽性急性骨髄性白血病について、CD7およびCD34発現や二次性白血病と関連がみられ、顆粒球コロニー刺激因子によるプライミングを併用した化学療法が有効であった。CD25の可溶性物資(soluble IL-2R, sIL-2R)に着目し解析を行った。濾胞性リンパ腫121症例を、治療前のsIL-2Rにより2群に分けると、高値群は無進行生存率、疾患関連生存率いずれも不良であった。治療前のsIL-2R値は濾胞性リンパ腫から悪性度の高いリンパ腫への形質転換の予測に優れた指標であった。また、化学療法により治療効果を認めた濾胞性リンパ腫72症例において、治療後のsIL-2Rが高値である群は無進行生存率が不良であった。さらに、予後良好であった治療前sIL-2R低値群においても、治療後sIL-2R高値の症例は無進行生存率が不良となる傾向がみられた。
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