研究代表者らは生物の約24時間周期性(概日性)の生理活動リズム(睡眠・覚醒、ホルモン分泌等)を司る「概日時計」(時計遺伝子)がアナフィラキシーショックの強さを時間依存的に調節していることを見出した。本研究ではそのメカニズムの解明を目指した。その結果、マスト細胞の高親和性IgE受容体(FcεRI)の発現が概日時計に依存して休息期に高く活動期に低い発現変動を示し、この発現を調節する転写因子PU.1の発現も同様の時間依存性を示すことが明らかになった。これらの結果からアナフィラキシーショックの新しい制御機構が見出された。
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