本研究は,HIV感染者における胃炎と細胞性免疫の関連を検討することを目的としたものである。胃炎やピロリ菌の定着には宿主側の免疫学的な因子と、病原体の因子の相互作用によって決まる。免疫状態を検討するため、胃粘膜生検のSydney systemによる評価,末梢血単核細胞を用い腸管遊走性リンパ球を解析することのよる腸管免疫を評価し、病原体側の因子として胃のマイクロビオームを解析を行した。胃炎群は非胃炎群と比較し,腸管遊走性CD4陽性T細胞,およびそのTh1,Th17/1の絶対数が有意に高値であること、胃のマクロビオームではCD4が多い群でピロリ菌が多く多様性が減少していた。
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