本研究は、母親の腸内細菌叢が子供の腸管バリア機能の構築に影響を及ぼすか示す事を目的とした。腸管バリア機能の指標として腸間上皮細胞のタイトジャンクション構成因子の発現を解析したところ、週齢が進むにつれ発現量の上昇が見られた。当初は、germ freeマウスや抗生物質投与マウスに出産させ、母親の腸内細菌叢の違いによって子供の腸管バリア機能の構築に差が生じるか解析する予定であったがうまくいかなかった。そこで研究計画を変更し、プロバイオティクスやポリフェノールを母親に投与し腸内細菌叢を変化させ、解析する事にした。ある特定の乳酸菌とレスベラトロールが、腸管バリア機能に関与している可能性が示唆された。
|