研究課題/領域番号 |
15K19626
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
小高 淳 自治医科大学, 医学部, 講師 (70382885)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 特発性ネフローゼ症候群 / 制御性T細胞 / アポリポプロテインC1 |
研究実績の概要 |
我々の先の研究で、小児特発性ステロイド感受性ネフローゼ症候群患者血中において、急性期にApolipoprotein C-1(Apo C-1)が特異的に上昇していた。また、小児特発性ネフローゼ症候群患者の急性期において、regulatory T cell(Treg)の機能異常を示す報告がされており、Tregの機能異常が小児特発性ネフローゼ症候群の病態に関連していることが示唆されている。これらのことから、Apo C-1がTreg機能に何らかの影響を与え、小児特発性ステロイド感受性ネフローゼ症候群の病態に関与している可能性を検討するために、小児特発性ステロイド感受性ネフローゼ症候群患者のリンパ球にApo C-1を加えて培養し、培養液中のTregの量的(フローサイトメトリー法による評価)・機能的(血清Il-10濃度の測定)変化の有無を確認することが本研究の目的である。 当初、研究計画通りにリンパ球の培養を行っていたが、培養結果が安定せず、TregやIL-10の測定値に大きなばらつきが生じたため、培養下ではなく、採取した血液に直接、Apo C-1を添加し、血中のTregIL-10産生の変化を観察することとした。具体的には、Apo C-1添加前後の、Treg数(フローサイトメトリー法による評価)、IL-10値(血清IL-10濃度の測定)を測定し比較を行う。 現在、改めて症例を集積中であり、Apo C-1添加にてTreg機能に変化が生じるのかを観察していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
リンパ球の培養をおこなっていく過程で、各回に大きなバラつきが生じ、結果が安定しないことから、培養下での測定を中止し、採取した血中に直接Apo C-1を添加して、Treg機能の評価を行う方法に切り替えた。これに伴い、改めて検体の収集を行う必要性が生じている。
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今後の研究の推進方策 |
リンパ球の培養結果が安定しないことから、培養過程を省き、採取した血液に直接Apo C-1を作用させて、Treg細胞の数およびIL-10の数値に変化がでるかを評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
現状、実験が遅れており、それに伴い必要物品等の消耗品の購入を今年度行わなかったため、次年度へ繰り越すこととなりました。
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