研究実績の概要 |
本研究では、注意欠如・多動障害(ADHD)児の診断とADHD治療薬の有効・無効例を判別する事を目的の1つとしている。我々は、先行研究で、機能的近赤外線分光法(functional near-infrared spectroscopy; fNIRS)を用いて、抑制機能課題中の健常児は右前頭前野に活性があり、ADHD児は活性がないことを集団レベルで報告した1,2)。そこで2015年度は、健常児30名、ADHD児30名を対象に、個人レベルでの解析を行い、抑制機能課題中のfNIRS計測で、ADHDのスクリーニングが感度90%、特異度70%で判定可能であることを報告した3)。このことから、fNIRSを用いた我々の解析系が、ADHDの客観的診断の判定法に有用であることが示唆された。
1)Monden.Y., Nagashima,M., et al: Neuroimage:Clinical2012; 1:131-40 2)Nagashima, M. Monden, Y., et al: Neurophotonics 2014; 1:015001-1-15 3)Monden,Y., Nagashima,M., et al: NeuroImage: Clinical 2015; 9:1-12
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