ファブリ病モデルマウスを用いたファブリ病末梢神経症状解析を行った。末梢神経症状の発症はTRP類の発現増加が関与するという既報があるが、予想に反し同モデルマウスは疼痛症状を示す事はなく高温感覚に鈍麻症状を示した。後根神経節のTrp類mRNAの発現レベルは正常マウスと同程度だった。後根神経節には多数の年輪状顆粒が観察できたが、小径神経細胞の脱落は観察できなかった。ファブリ病末梢神経症状の発生はTRP類の発現異常の関与が疑われるが、モデルマウスでは末梢神経症状を忠実に再現することが難しく、TRP類と末梢神経症状の関係性は明らかにできなかった。
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