研究課題
若手研究(B)
インフリキシマブトラフ濃度は疾患活動群で低い傾向が認められ、抗TNF-α抗体製剤の有効性と関連していることが示唆された。抗インフリキシマブ抗体濃度の陽性率は効果減弱例で高い傾向があり、免疫調節薬併用例で低い傾向があった。以上より、血中インフリキシマブ濃度と抗インフリキシマブ抗体濃度の測定は、小児でも個々の患者に適した治療戦略を立てる、いわゆるオーダーメイド治療の一助になることが示唆された。
小児消化器疾患
抗TNF-α抗体製剤の血中濃度は炎症性腸疾患の活動性が高い患者において低い傾向が見られたことから、抗TNF-α抗体製剤の有効性と関連している可能性がある。また、本薬剤に対する抗薬剤抗体の陽性率は治療効果が徐々に弱くなってきた患者で高い傾向が見られ、薬剤の血中濃度が低下する原因の1つである可能性がある。このように、抗TNF-α抗体製剤の血中濃度や抗薬剤抗体を測定することにより、本治療を個々の患者に合わせて最適化するのに役立つかもしれないということが示唆された。