研究実績の概要 |
1.HPLCの測定条件の確立を行った。Alliance Separations Module 2695を使用し、蛍光検出器は励起波長365nm、蛍光波長624nmに設定、カラムはWaters Symmetry C18 column, 5μm,4.6×250mmを使用した。移動相は0.015M酢酸ナトリウム(pH4.0)(A液)とアセトニトリル(B液)を用い、A液70%、B液30%、流速1.2mL/minで開始し、最初の10分でA液53%、B液47%に変化し、次の5分は流速1.3mL/minでA液30%、B液70%にした。その後、流速を1.2mL/minにして5分間でA液70%、B液30%に戻し、測定終了の25分までその状態を維持した。以上の条件で標準液のコプロポルフィリンI、IIIの分離は良好であった。尿検体においては、検体保存に関しては排尿してから5時間以上経過した検体ではコプロポルフィリンI/III比が大きく変化する結果となったため、収集できた検体はできるだけ速やかにNa2CO3添加し保存する必要があった。処理を行った検体は2週間以上経過してもコプロポルフィリン比は安定していた。 2. サンプリングを行った。 当院に健診や診療のために外来受診した小児、入院した小児・新生児などで、原疾患の診療の一環として尿検査を行った児のうち、家族よりインフォームドコンセントを得られた児を対象とし、臨床検査で利用した残りの尿を遮光下で遠心を行い、その上清を保存チューブに入れNa2CO3を5g/Lになるように添加。その後-80℃で凍結保存した。
なお、産前産後の休暇および育児休暇のため6か月間中断した。
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