研究課題
(方法1)C57BL/6妊娠マウスのE14時にNod1リガンドを皮下注射し、母獣の血清および心臓、胎盤、胎児を回収した。臓器はホモジネートした。HE染色による病理学的評価と、サイトカイン測定を行った。また、LC/MSを用いてNod1リガンドの母児への分布を調査した。(結果1)母獣にNod1リガンドを投与後、母児で炎症性サイトカインが上昇した。母児共に、血管周囲の炎症細胞浸潤は認めなかった。母獣に投与したNod1リガンドは胎盤および胎児に移行していた。(方法2)E18時に母獣へNod1リガンド投与後、胎児各種臓器のmRNAを回収し、IL-6とCCL2のqRT-PCRやサイトカイン測定を行った。(結果2)母獣Nod1 リガンド投与6 時間後、胎児の主に血管でCCL2 とIL-6 mRNA 発現が亢進した。(方法3)父母獣のNod1遺伝子型を様々な組み合わせで交配し、E14母獣にNod1リガンドを皮下注射した。E16時に安楽死させ、仔の生死、仔の体重を評価した。またE18時に母獣にNod1リガンドを皮下注射し、6時間後の仔の血管をマイクロアレイ解析した。(結果3)IUFD およびIUGRは、母獣と胎仔両方のNod1遺伝子型に依存していた。Nod1リガンドは胎仔血管組織に直接作用し、炎症やアポトーシスに関連した遺伝子を変動させた。(方法4)ヒトIUGR児臨床検体(母児血液、羊水、臍帯血)を集積しNod1リガンド活性を調査した。検体を適宜分離処理した。Nod1導入HEK293細胞によるNF-kB活性測定法を用いて、臨床検体中のNod1刺激活性を測定した。 (結果4)集積した検体において、Nod1リガンド活性を有する検体は見つからなかった。
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Neonatology
巻: 111 ページ: 68-75
PLoS One
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10.1371/journal.pone.0161439. eCollection 2016.