マウス胎仔における自然免疫受容体Nod1の役割を検討した。Nod1リガンドを妊娠マウスに投与すると、胎児子宮内発育遅延(IUGR)または子宮内胎児死亡(IUFD)が惹起された。Nod1リガンド投与により主に胎児血管で炎症性サイトカインが産生された。母獣由来のNod1リガンドは、胎児に直接作用し、主に胎仔血管で炎症応答を誘導した。胎児血管組織のマイクロアレイ解析にて、炎症反応やアポトーシス応答が誘導された。子宮内発育遅延の病因の1つとして、Nod1シグナルを介した胎児血管病変が関係している可能性がある。
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