定常状態のマウス組織に存在する好塩基球にはLMIR3の発現が認められなかったが、マウスの骨髄から誘導した好塩基球にはLMIR3の高い発現が認められた。野生型マウスと比較してLMIR3欠損マウスでは、IgE依存性慢性アレルギー炎症が増悪し、IgG1と特異抗原による受動的全身性アナフィラキシー反応が悪化した。炎症組織の好塩基球にはLMIR3が発現して好塩基球の活性化を抑制する可能性と好塩基球以外の免疫細胞におけるLMIR3発現の有無が病態に関与する可能性が考えられた。また、LMIR3を欠損する好塩基球や樹状細胞はTh2細胞誘導能が高く、LMIR3はTh2型アレルギーを抑制する可能性が示唆された。
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