本研究では,メラノーマにおけるCTCが転移に関わっているかどうかを検証するために,患者血液からCTCを分離し,どのような分子を発現しているか調べた. その結果、HMW-MAA抗体とB7-H3抗体で標識することにより,セルソーターでCTCを単離する患者血液中に存在するCTCを単一細胞レベルで遺伝子解析することができた.本研究により,腫瘍循環細胞の単離と解析が,治療のモニタリングに役立つ可能性を示した.いっぽうRNA発現解析には,技術的な課題があることが分かった.その要因として,CTC単離からRNA抽出までの過程で,迅速性が必要であることが示唆された.
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