進行期メラノーマの治療法を選択する際に、腫瘍細胞において治療標的となるBRAF遺伝子変異の有無を検索することは必須である。本研究では腫瘍細胞の遺伝子検索以前に、メラノーマ病変の臨床形態のみからBRAF遺伝子変異の有無が予測可能かを調べた。結果、BRAF遺伝子変異ありのメラノーマ病変では変異なしの病変に比べ、病変に占める色素斑の割合が高く、1病変を構成する色が多彩かつ茶色や赤、ピンクの割合が高いことが判明した。BRAF遺伝子変異に関連するメラノーマの形態特徴を明らかにすることは、治療選択の手助けになるとともに、メラノーマ病態におけるBRAF遺伝子変異の役割を明らかにする手助けになると考えた。
|