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2016 年度 実績報告書

メラノーマの増殖、浸潤、転移におけるHSF1のターゲット遺伝子の同定と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 15K19692
研究機関山口大学

研究代表者

中村 好貴  山口大学, 医学部附属病院, 講師 (00448292)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードmelanoma / HSF1 / triptolide
研究実績の概要

癌細胞は熱ショック応答を強く発現させて、それを利用することで、ストレス条件下でも増殖できることが解明されてきており、様々な組織由来の癌細胞の増殖が熱ショック因子(Heat shock factor 1:HSF1)に依存することが示され、近年HSF1が癌治療の新しいターゲットとして注目を集めるようになってきている。
これまでにわれわれは、メラノーマ細胞の増殖能、遊走能、浸潤能の維持にはHSF1が必要であることを明らかにしてきた。また、最近の研究によりHSF1はメラノーマの浸潤誘発に必要な因子の1つであると報告されている。
クロヅルから抽出される生薬である雷公藤は抗炎症作用を持ち中国では関節リウマチやSLEの治療に用いられており、その主成分であるトリプトライドは抗炎症作用だけでなく白血病細胞など癌細胞のアポトーシスを誘導することが明らかとなっている。また、トリプトライドはHSF1の転写活性を阻害することも報告されている。今回われわれは、HMV-I、HT-144の2つのメラノーマ細胞株を用いて、トリプトライドのメラノーマにおける抗腫瘍効果を検討した。
トリプトライドは濃度依存性にHMV-I、HT-144のHSF1を低下させることを確認した。さらに、トリプトライドはHMV-I、HT-144の増殖能、遊走能、浸潤能も低下させることを確認した。ヌードマウスを用いた腫瘍移植実験においてもトリプトライドはHSF1を介して抗腫瘍効果を発揮することを明らかとした。これらの結果から、HSF1を制御することはメラノーマ治療の有望な標的の1つになりうることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] トリプトライドはメラノーマ細胞において熱ショック因子HSF1を介して抗腫瘍効果を発揮する2016

    • 著者名/発表者名
      中村好貴、中谷祐子
    • 学会等名
      第11回臨床ストレス応答学会
    • 発表場所
      山口県宇部市(山口大学)
    • 年月日
      2016-11-11 – 2016-11-12

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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