放射線誘起線維症(RIF)は、コラーゲン等、細胞外マトリックスの過剰な蓄積の結果である。我々は、放射線によりI型コラーゲンの発現がTGF-βを介して増加することを報告した。miRNAは遺伝子発現を負に調節すると提唱されているが、RIFにおけるmiRNAの役割は不明である。本研究では、放射線によるI型コラーゲン発現増加に関わるmiRNAについて調べた。その結果、放射線によりmiR-29が減少し、miR-29過剰発現でI型コラーゲン発現増加が緩和された。さらに、放射線によるmiR-29の発現減少にTGF-βが関与していた。以上の結果、miR-29がRIFの重要な調節因子であることが示唆される。
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