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2016 年度 実施状況報告書

抗ラミニン332抗体が生ずる皮膚基底膜脆弱性の機序解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K19706
研究機関久留米大学

研究代表者

古賀 浩嗣  久留米大学, 医学部, 助教 (40461412)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードラミニン332 / 粘膜類天疱瘡
研究実績の概要

抗ラミニン 332 抗体による免疫細胞非依存性の水疱形成能の評価を行った。具体的にはヒト包皮凍結切片上にラミニン332抗体を0.02mg/mlの濃度で添加し、37℃で24時間反応させた。切片は3人のドナーから提供を受けた包皮切片で行った。反応終了後にスライドを洗浄し、染色(Mayer’s hematoxylin変法)を行い、光学顕微鏡下に裂隙形成の有無を確認したが、いずれの切片においても裂隙は生じなかった。抗体濃度が十分ではなく裂隙形成が生じなかった可能性は否定できなかったが、過去のラミニン332抗体を用いたIn vitroの実験の報告からは至適の濃度であると考えており、この実験から少なくとも凍結切片においてはラミニン332抗体投与による免疫細胞非依存性の水疱形成は生じないと考えられたため、培養細胞(HaCaT細胞)を用いたIn vitroの実験系を行うこととした。
表皮ケラチノサイトの細胞株であるHaCaT細胞をスライドグラス上に培養し、細胞培養液中にラミニン332抗体を幾つかの希釈濃度で添加し、24時間培養後の細胞形態と、ラミニン332の局在と発現量をIsotype抗体投与細胞(正常コントロール)と比較した。ラミニン332の局在と発現量の評価には共焦点顕微鏡を用いた。ラミニン332抗体投与細胞では正常コントロールと比較して細胞形態、ラミニン332の局在と発現量(蛍光強度)に明らかな差はみられなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

27年、28年に予定していた実験結果が予想に反したものであり、実験計画を変更する必要があった。

今後の研究の推進方策

本年度行った実験においてラミニン332抗体投与細胞では細胞の形態、ラミニン332の発現に変化はみられなかったが、現在所持している抗体の濃度や質が低いことで予想される結果が得られなかった可能性がある。そのため、他の研究施設から本実験に適していると思われる抗体の分与を受ける予定である。それを用いて同様の実験を行い、検証する予定である。

次年度使用額が生じた理由

27年、28年に予定していた実験結果が予想に反したものであり、実験計画を変更する必要があった。

次年度使用額の使用計画

変更した実験計画に基づいて、必要な抗体、消耗品の購入に当てる。

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公開日: 2018-01-16  

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