本研究では、成体毛包幹細胞の多様性とその維持に寄与する細胞外環境の誘導機構を明らかにするため、分子マーカー非依存的な2つの手法:マウス毛包発生のex vivo 4次元ライブイメージング法と1細胞トランスクリプトームを統合させたマルチオミックス解析を行った。ライブイメージングにおいて、毛包の細胞動態を網羅的に追跡することで、毛包幹細胞の起源と細胞系譜を同定することに成功した。さらに、胎児期毛包組織から経時的に取得したsingle cell transcriptomeの解析から、幹細胞が分化・成熟していく過程の細胞状態の変遷を明らかにした。
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