研究課題/領域番号 |
15K19712
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
佐々木 剛 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (90507378)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 注意欠如多動性障害 / ADHD / チペピジン / プラセボ対照 / ランダム化 / 二重盲検 / 児童精神医学 |
研究成果の概要 |
80例の登録を予定していたが、最終登録者は21名となった。試験開始例は21名(プラセボ11例、チペピジンヒベンズ酸塩10名)、うち1名が中止(プラセボ)、完了例は20例(プラセボ10例、チペピジンヒベンズ酸塩10名)であった。1名が本人希望により中止したが、その他重篤な有害事象を認めなかった。ADHD-RS医師評価総得点(主要評価項目)、ADHD-RSのサブスコア(不注意症状・多動衝動スコア)、DN-CASのスコア、CGIのスコアの変化量の群間差(チペピジンヒベンズ酸塩-プラセボ)の各時期比較(LS mean)は有意差を認めなかった。
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自由記述の分野 |
注意欠如多動症・児童精神医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
チペピジンヒベンズ酸塩は1959年以来、我が国においてのみ鎮咳薬として薬価収載市販されており、ヒト(小児、成人)に対する安全性は確立されている。本試験は児童期ADHD患者に対するチペピジンヒベンズ酸塩の有効性を検討するための世界初のプラセボ対照二重盲検比較試験であった。本試験によりチペピジンヒベンズ酸塩の児童・思春期ADHD患者に対する有効性や忍容性が確認されれば、ADHDの治療発展に大きく貢献することが出来ると考えたが、ADHDの各症状スケール評価では有意な改善は認めなかった。ただし臨床試験実施により重篤な有害事象を認めなかったことは、今後の治療開発において重要な意義を持つと考えられる。
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