本研究では新規の統合失調症の病態仮説としてprimary cilia病態を検証した。phencyclidine、MK-801、Methamphetamineの投与による統合失調症モデル動物で複数のprimary cilia関連遺伝子が総じて、特定の脳部位においてprimary ciliaの機能が低下する方向に変化していることを見出した。それに関連した形態学的なprimary ciliaの変化や、下流のシグナルカスケードの変化を見出した。特にこれらはNMDA受容体の機能低下との関連があり、統合失調症のNMDA受容体機能低下とprimary cilia病態の関連が示唆される。
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