NMDA受容体の輸送に重要な役割を担っているKIF17と統合失調症との関連について、KIF17遺伝子上のアミノ酸置換を伴うSNPについて統合失調症群で有意に高いことを見出した。また死後脳研究では統合失調症群においてKIF17蛋白の有意な減少を認めた。 マウスの神経前駆細胞においてKIF17遺伝子をノックダウンし増殖能を評価したが、有意な変化は認めなかった。またアストロサイトにクロザピンを投与し解析したところ、アストロサイトのKIF17 mRNA発現の有意な変化を認めた。ヒト由来iPS細胞については、神経細胞への分化誘導の系を確立できたため、分化に及ぶ影響を解析する予定である。
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