Phospholipase C-related catalytically inactive protein (PRIP) がミクログリアの機能を調整するという仮説のもとで、Prip欠損マウスを用いて、炎症下におけるうつ病様行動に与えるPRIPの役割とその分子機構解明を行うことが本研究の目的である。PRIP欠損マウスはLPS投与により引き起こされる摂餌量抑制に対して脆弱性を示した。PRIPは、視床下部ミクログリアにおけるAKT-IKK経路を抑制し、グリア細胞間の情報伝達を介した炎症性サイトカインの産生を制御することで脳内炎症を調節する分子であることが明らかとなった。
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