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2015 年度 実施状況報告書

うつ病における近赤外線光照射研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K19736
研究機関大分大学

研究代表者

兼久 雅之  大分大学, 医学部, 病院特任助教 (40555190)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードうつ病 / 不安 / 近赤外線 / ラット / 動物モデル
研究実績の概要

「うつ病」は、この数年日本における重大な社会的問題となっている「自殺」問題と強く関連している。すなわち自殺企図や自殺既遂した人は、「うつ病」に罹患しているとの多くの報告がある。「うつ病」の治療法は、薬物療法や精神療法が主である。物理的療法として電気けいれん療法・経頭蓋的磁気刺激法がある。今回我々は、新しく「うつ病」の治療法として近赤外線光のパルス療法を計画した。我々は既に、「うつ病の動物モデル」に近赤外線光の連続照射(写真1)を用いて近赤外線光治療法が、急性効果をもつことを確認し報告している(Tanaka et al., Brain Stimulation. 2010)。今回我々が計画したのは、近赤外線光のパルス療法の「うつ病モデル」「不安モデル」ラットに対する効果を確認する研究である。

この研究が成功すれば、近赤外線光のパルス療法の「うつ病」「不安障害」への応用が可能となる。我々は、以前から「うつ病」「不安障害」の治療法としての近赤外線光治療法の有用性について検討してきた。その結果、近赤外線光の連続照射は「うつ病モデル」「不安モデル」ラットに急性効果があることを確認した。しかし未だ近赤外線光のパルス療法の「うつ病モデル」「不安モデル」への効果については十分確認されてない。
「うつ病」の治療法として近赤外線光のパルス療法について言及した報告は皆無であり、新しい治療法であるといえる。
我々の研究戦略として、ラットなどの動物を用いた「うつ病モデル」「不安モデル」を使用して急性および慢性の近赤外線光のパルス療法が「抑うつ状態」「不安状態」に効果があることを確認する。また近赤外線光のパルス療法と近赤外線光の連続照射治療法の違いを行動実験と免疫組織実験から明らかにしたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

ラットを近赤外線照射と非照射の2群に分け、30日間の慢性照射を行った。近赤外線照射は従来と異なり、全身照射を施行した。その後、不安・抑うつ評価のため、高架十字迷路・明暗箱・恐怖条件付け試験・強制水泳試験を行った。現在、上記のデータについて解析中である。

今後の研究の推進方策

今後は、近赤外線の照射期間を更に、2ヶ月、3ヶ月と延長し、臨床に近い形で動物実験を試行する予定である。また、ラットの1群の引数も20匹から、30,40,50匹と拡大する予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究に使用する物品搬入が遅れたため、次年度に予算を繰り越した。

次年度使用額の使用計画

予定通り、前年度の物品を購入して今年度使用する予定である。

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公開日: 2017-01-06  

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