研究課題/領域番号 |
15K19737
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
河野 健太郎 大分大学, 医学部, 客員研究員 (30555181)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 高照度光療法 / 神経新生 / FDG-PET |
研究実績の概要 |
私どもは既に予備的な研究として、5日間の高照度光療法が海馬や嗅球へ影響を及ぼすという仮説を立てて、光照射が健常者の脳に及ぼす影響を、18F-fluorodeoxyglucose (FDG)-PETにて撮像した脳機能画像を用いて検討した。その結果、右側の嗅球でFDGの取り込みが光照射群において非照射群よりも有意に増加するという所見が得られ、この部分で神経新生が生じている傍証と考えられた。今回の研究は、4週間の光照射群を設定し、コントロール群と比較して、嗅球や海馬をはじめ他の脳部位に影響があるかどうかを明らかにすることが目的である。昨年度1年間で健常者に関してはコントロール群2名(54歳男性、30歳女性)、高照度光照射群2名(26歳男性、26歳女性)を完了した。患者に関しては、コントロール群1名(30歳男性)を完了した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
FDG-PET自体は神経新生の直接的な指標ではないが、神経新生に伴う代謝亢進を把握できる。4週間という長期間の高照度光療法の効果をFDG-PETを用いて測定することで、嗅球や海馬での代謝亢進がさらに増す(つまり、神経新生が嗅球で増加し海馬でも確認される)のか否か、5日間での予備的研究と比較しつつ検討できるところが学問的な意義である。さらに、MRIで形態画像を撮像することで体積増加が確認されれば、神経新生が促進されることがかなり確実に証明できる。昨年度1年間で健常者に関してはコントロール群2名(54歳男性、30歳女性)、高照度光照射群2名(26歳男性、26歳女性)を完了した。患者に関しては、コントロール群1名(30歳男性)を完了した。
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今後の研究の推進方策 |
健常者のみならず患者の被験者を増やすことにも積極的にとりくむ。
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