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2016 年度 実施状況報告書

双極性障害と概日リズム睡眠障害の関連と時間生物学的治療介入の再発予防効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 15K19747
研究機関東京医科大学

研究代表者

高江洲 義和  東京医科大学, 医学部, 講師 (90421015)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード双極性障害 / うつ病 / 再発予測因子 / 概日リズム睡眠障害 / 時間生物学的治療
研究実績の概要

本年度は双極性障害と概日リズム睡眠障害の横断研究と縦断観察研究を実施した。横断研究においては双極性障害患者における概日リズム睡眠の障害の合併率を調査し、うつ病における概日リズム睡眠障害の合併率との比較を行った。結果としては双極性障害における概日リズム睡眠障害の合併率は、うつ病における概日リズム睡眠障害の合併率と比較して有意に高いことが明らかになった。この結果は、実臨床において鑑別の難しい双極性障害とうつ病とにおいて概日リズム障害に着目することが両者の鑑別の糸口となり得ることを示唆している。
12か月間の縦断観察研究においては概日リズム睡眠障害の合併している双極性障害患者では、合併していない双極性障害と比較して有意に気分エピソードの再燃率が高いことが示された。また、多変量解析の結果、概日リズム睡眠障害は双極性障害の病相再燃機関に関連する有意な要因であることが示された。この結果から概日リズム睡眠障害に焦点を当てた時間生物学的治療が、双極性障害の病相再燃予防に重要である可能性が示された。
これらの研究結果の一部はすでに国内外での学会で発表しており、論文化もしている。今後は得られたすべての結果のデータ解析を実施し、速やかに学会での報告や論文として公表していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画は概ね順調に経過しており、予定していた観察研究、縦断観察研究については終了しており、現在研究データをまとめており論文化を進めている。当初の予定にあった双極性障害の再発予防の時間生物学的治療の介入研究については現在準備中だが、実施に必要な人員の確保や、対象者の選定、その他準備に時間を要しており、やや計画よりも遅れている。

今後の研究の推進方策

上述のすでに研究実施が終了した研究については速やかに解析を実施し、論文化を進めていく予定である。介入研究についても、なるべく早期に人員の確保や、対象者の選定、その他研究実施に必要な準備を進んて行く予定である。

次年度使用額が生じた理由

概ね計画通りに使用しているが、一部の研究計画が遅れているために次年度繰り越しとなった。

次年度使用額の使用計画

次年度の学会発表、データの集計・解析、論文作成において使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Prevalence of Circadian Rhythm Sleep-Wake Disorders and Associated Factors in Euthymic Patients with Bipolar Disorder2016

    • 著者名/発表者名
      Yoshikazu Takaesu
    • 雑誌名

      Plos one

      巻: 11 ページ: e0159578

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0159578

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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