研究課題
若手研究(B)
本研究では統合失調症、自閉症および双極性障害の3群および交絡因子をマッチさせた対照群の死後脳を用いて精神疾患とスフィンゴ脂質代謝の関連を検討した。その結果、白質(脳梁)において統合失調症特異的な一部スフィンゴ脂質の含量変化を発見した。さらに、統合失調症患者死後脳(白質)におけるスフィンゴ脂質代謝酵素およびスフィンゴ脂質受容体の遺伝子発現変化も明らかにした。これらの知見はスフィンゴ脂質の受容体を介したシグナル経路の異常が統合失調症の病態の分子基盤に関与する可能性を示唆した。
脂質生化学