研究課題/領域番号 |
15K19773
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
雨宮 史織 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90631135)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | fMRI / てんかん / ネットワーク |
研究実績の概要 |
側頭葉てんかん患者の術前及び術後のMRI構造画像および脳機能画像(fMRI)データの取得、認知機能評価を、これまでと同様に脳神経外科の協力の下に施行している。age-matchingを行ったコントロールデータの取得も平行して進めている。これらを用いてネットワーク解析を行い、側頭葉てんかん患者を判別可能なネットワークパターンが得られるか、また疾患特異的なネットワーク異常の同定や、臨床症状との関連のある構造画像及び機能画像の異常が見られるか解析を進めている。また、過去に院内で取得されたてんかん患者の構造画像データを用いて、自動焦点診断解析を行うためのプログラムの作成を進めている。安静時fMRIに関しては、解析の最適化と新規バイオマーカーの開発のために、健常者データによる自発性神経活動の動態解析を施行した。灌流に伴うblood oxygenation level dependent(BOLD)信号の時間差との比較により、自発的神経活動にはいわゆるresting-state networkと呼ばれる同期性ネットワークの他に、全脳性の伝播性活動が複数存在すると考えられる事、この伝播性信号がtask-positive networkとdefault-mode-networkの相互作用の基盤となっているいる可能性があることを確認している。結果は学会(磁気共鳴学会 2015)および、論文(Amemiya et al. Neuroimage 2016)にて報告した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画に沿って研究データ取得、解析を施行している。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き研究データ取得、解析を施行し、結果につき、学会および論文にて発表を行う予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
論文の受理、発刊が遅延したため、成果発表のために参加できる国際学会の日程が遅延したため
|
次年度使用額の使用計画 |
論文掲載費用、学会参加に関わる経費
|