本研究では、アルツハイマー病発症の最初期過程に上昇するβセクレターゼ活性を標的とした核医学分子イメージングプローブの開発を目的とし、βセクレターゼ活性により切断されるペプチド配列および膜透過ペプチドを導入した[125I]PSCPを設計し、その有用性を検討した。その結果、インビトロにおいて[125I]PSCPはβセクレターゼによって経時的に切断されることが示された。正常マウスにおける体内放射能分布実験において、膜透過ペプチド導入による脳移行性の改善が示唆された。以上より、[125I]PSCPはβセクレターゼ活性を標的とした核医学分子イメージングプローブとして基礎的性質を有することが示された。
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