研究課題/領域番号 |
15K19807
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
小澤 良之 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (90569005)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | monoenergy / 縦隔 / dual energy CT / 胸腺 |
研究実績の概要 |
Dual source CT による Dual energy CT モードを使用した撮影データ処理における臨床用アプリケーションの1つである monoenergetic imaging 解析を応用して、そこから仮想的に作成することができる40 kilo electron volt(keV)から190 keVのCT画像を10 keVごとに作成した。CTスライス厚は2mmとした。その後、病変部のCT値をそれぞれの keV にてRegion of Interest (ROI) を用いて囲み、計測した。その際、造影剤によるアーチファクトの影響があると予測される部分は省いて計測した。得られたCT値を用いて、胸腺上皮性腫瘍、縦隔悪性リンパ腫および縦隔の嚢胞性病変の3群間の、keV 変化に伴うそれぞれのCT値変化の勾配を計算した。今回は40 keV-110 keV間、および40keV-100 keV間にてその勾配を計算した。造影前、造影後早期相、および造影後後期相のそれぞれの造影相において比較検討を行った。結果:40-110 keV、40-100 keV間の勾配は共に、造影前CTおよび造影早期相では3群間に有意な差は認められなかった。造影後期相では胸腺上皮性腫瘍と縦隔悪性リンパ腫間には勾配に有意な差は認められなかったが、嚢胞性病変に関しては monoenergetic image でその他の2群の疾患と異なる勾配を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度で検証したファントム研究の結果を撮影プロトコルに反映させ、従来の形態学的な画像診断法に加えて、monoenergetic imagingによる画像を評価できるようになった。
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今後の研究の推進方策 |
さらに解析を進め、縦隔腫瘍の画像的な鑑別にどの程度寄与するかを引き続き検証する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
資料(教科書、文献)については次年度にて購入することとなったため。
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次年度使用額の使用計画 |
資料の購入は最新のものをメディア、ストレージと合わせて購入予定である。
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