本研究では、7 T MRIによる、独自に開発した超高解像度3次元T1強調血管壁イメージングを用いて、レンズ核線条体動脈(LSA)領域の急性期ラクナ梗塞患者において、頭蓋内主幹動脈および穿通枝の微細な血管壁病変の評価を行い、頭蓋内微細動脈硬化病変の性状判定法の確立を試みた。血管壁イメージングでは、中大脳動脈近位部のプラークは15例全例で認めた。一方、LSA近位部のプラークは1例、LSA遠位部の高信号は7例に認めた。本手法を用いて頭蓋内主幹動脈のみではなく穿通枝の血管壁病変の評価が可能であった。今後7 T MRIの様々な画像を組み合わせることで、さらなる脳梗塞の病態解明に寄与すると考えられた。
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