29年度は研究を締めくくるべく、予定していたヘアレスマウスへの刺青とMRI検査時の温度変化、MRI検査前後の色調変化と組織学的評価を行った。 方法はこれまでと同様で、全身麻酔下に、ヘアレスマウスの背部へ各色(titanium dioxide(白色)、iron oxide yellow(黄色)、iron oxide red(赤色)、iron oxide black(黒色)、carbon black(黒色)、D&C red(赤色)、ultramarine blue #29(青色)、chromium oxide green #7(緑色))の刺青を行い、その翌日、9.4TのMRI検査を行った。RFパルスの多いTurbo RARE-T2、25回の連続検査にも関わらず、最大温度上昇は0.4度であった。 組織検体はいずれも真皮のみならず、表皮により多くの色素を認めた。表皮にはびらんを、真皮層には好中球浸潤と膠原線維の変性を認めた。しかしMRI検査前後に著変を認めず、いずれもtattoo施術による影響と考えられた。 また研究結果を第60回日本形成外科学会学術集会総会と、第40回日本美容外科学会にて発表した。 英語論文を執筆し、現在投稿、査読中である。
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