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2016 年度 実施状況報告書

頭頸部扁平上皮がんにおけるがん幹細胞関連分子と放射線抵抗性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K19836
研究機関国立研究開発法人国立がん研究センター

研究代表者

村上 直也  国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (00604282)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードEpCAM / 頭頸部扁平上皮癌 / 放射線治療 / がん幹細胞関連分子 / BerEp4
研究実績の概要

先行研究でがん幹細胞関連因子であるEpCAMと早期声門がんに対する放射線治療の関係について調べ、EpCAM強陽性の腫瘍が再発しやすいことを発見し、2014にLaryngoscopeに投稿しました(2014;124:E431-436)。
この研究を発展させる形で、今回対象を頭頸部扁平上皮がん全般に広げてEpCAMの発現と放射線治療の治療成績との関係を調べることをテーマに研究費をいただきました。
研究結果は、放射線治療後の予後と相関する因子として勿論病期分類が強い因子でしたが、EpCAMもまた強い予後因子であり、先行研究同様、EpCAMの強陽性腫瘍は放射線治療に抵抗性であるという結果でした。まとめた結果は昨年の日本放射線腫瘍学会に発表し、また、来月の頭頸部癌学会でも発表予定です。同時に論文化も進め、これまで累計2雑誌に投稿しましたが、残念ながら2箇所ともにrejectされてしまいました。現在修正を加えており、近日中に再度別の雑誌に投稿予定です。
上記研究に並行して、早期声門がんに対する根治的放射線治療において、異なる照射スケジュールを比較した第3相多施設臨床試験であるJCOG0701の患者を対象に、先行研究の結果をvalidateするような附随研究を想起しました。昨年末、無事この附随研究は承認を受けましたので、今後この附随研究によってJCOG0701の患者でもEpCAMの発現と放射線治療の関係が調べられればさらにEpCAMと放射線治療の関係が明らかになるものと考えます。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究費を獲得後、これまで1つの論文を作成しました。まだ掲載されていませんが、おそらくどこかの雑誌には掲載してもらうことが可能であると考えています。

今後の研究の推進方策

EpCAMと放射線治療に関する研究の応用として、JCOG0701(早期声門癌を対象としてことなる放射線治療のスケジュールを比較した第三相多施設前向き臨床試験)の附随研究を行うことが承認されました。本研究の中で、2014年に行った研究結果をvalidateできるような仕事ができればよいと考えています。

次年度使用額が生じた理由

JCOG0701の附随研究が承認されるのが遅れたため、昨年度中に研究を開始することができず、研究費を予定通り使用することができませんでした。

次年度使用額の使用計画

JCOG0701の附随研究の実施に必要な経費に充てたいと考えています。また、現在投稿中の論文の投稿費やこの結果を2017年度の頭頸部癌学会で発表する際の旅費に充てたいと考えています。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] EpCAMand prognosis in head and neck squamous carcinoma treated by primary radiotherapy2016

    • 著者名/発表者名
      NaoyaMurakami1, TaisukeMori2, FumihikoMatsumoto3, Seiichi Yoshimoto3, Satoshi Shima1, Keisuke Tsuchida1, TairoKashihara1, KazumaKobayashi1, Ken Harada1, Rei Umezawa1, Kana Takahashi1, Koji Inaba1, Hiroshi Igaki1, Yoshinori Ito1, Jun Itami1
    • 学会等名
      日本放射線腫瘍学会第29回学術大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都府京都市)
    • 年月日
      2016-11-25 – 2016-11-27

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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