クローン病の内視鏡的正常回腸粘膜と正常回腸粘膜のホスファチジルコリンの分布を、IMSを用いて比較した。【方法】クローン病患者切除腸管の内視鏡的正常回腸粘膜と、癌患者非癌部回腸粘膜をIMSで比較した。【結果】IMSでは、クローン病粘膜でArachidonic PCが多いことがわかった。さらにArachidonic PC合成に関わる酵素LPCAT3が、クローン病腸管粘膜に多く発現している事がわかった。クローン病回腸内分泌細胞はLPCAT3を多く発現しているため、刺激に対して多量の5-HTを分泌し、腹痛や下痢を起こす一因となっていると思われる。
|