様々な癌種におけるアクアポリン5(AQP5)発現が報告されているが、温熱刺激によるAQP5発現制御を介した抗腫瘍メカニズムについての報告は存在しない。AQP5高発現肝癌細胞株(Alexander cell)に温熱刺激を加えると、細胞膜・細胞質におけるAQP5発現が減弱し、G0/G1期での細胞周期停止、細胞増殖抑制、細胞遊走・浸潤能低下、アポトーシス増強が生じることを確認した。AQP5-siRNAによりAQP5発現を下方制御した際にも同様の結果が得られ、AQP5高発現癌細胞株における“温熱刺激によるAQP5発現下方制御を介した細胞周期、細胞遊走・浸潤能・アポトーシス制御機構”を明らかにした。
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