研究実績の概要 |
肝内胆管癌組織における間質構成内容を確認するために、Collagen type I ~IVの免疫染色を行ったところ、間質にCollagen type I, III IVが豊富に存在している事がわかった。これらの細胞外マトリックスの産生にはおそらく、一般的にProfibrogenic factor と呼ばれているPDGFs, TGF-beta, CTGFなどが関わっていると考えられたため、 これらの免疫染色をICCサンプルにて行ったところ、癌細胞および線維芽細胞にPDGFAA, BB, CC, DDおよびCTGFの発現を認めた。また、PDGFの受容体であるPDGFR-αおよびPDGFR-βの発現もがん細胞のみならず線維芽細胞にも認めた。組織内がん細胞にも認めた。肝内胆管癌細胞株【RBE SSp-25細胞】および線維芽細胞株(LX-2細胞)におけるこれらの分子の発現をウエスタンブロットにて調べたところ、すべての細胞株に発現を認めた。SSP-25, LX-2 細胞におけるPDGFR-αおよびPDGFR-βの発現をSiRNAを用いて抑制したが有意ながん細胞の発現抑制は認めなかったが、二種類のPDGFR受容体阻害剤を用いたところ、細胞の増殖は抑制された。
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