外科手術により皮下組織から効率的かつ安定的に脂肪組織由来幹細胞を抽出する方法を構築した。具体的には、手術時に皮下組織から脂肪組織を清潔状態で手術道具(クーパー等)を用いて切開し、粗大な組織をフィルターで除外した後に、遠心し細胞集塊を抽出した。この細胞ついてはFACSで表面マーカー解析を行った。培養液は無血清培地を用いることで、培養細胞を安定的に維持継代することができた。この脂肪幹細胞について、免疫不全マウスの左側大腿前面の皮膚を切開し、大腿筋組織の一部を熱傷させたところに移植し、筋力の回復と運動機能の評価を行ったところ、補填することで一部の筋組織の再生と運動機能の改善を確認することができた。
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