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2016 年度 実績報告書

脊髄虚血再灌流障害を軽減させる細胞外microRNAの探索

研究課題

研究課題/領域番号 15K19921
研究機関山口大学

研究代表者

上野 耕司  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (30736070)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードmicroRNA / 虚血プレコンディショニング
研究実績の概要

虚血プレコンディショニング(Ischemic preconditioning : IPC)として、C57BL/6マウスの腹部大動脈をtapingし、IPCは腹部大動脈遮断による5分間虚血と5分間灌流を3サイクル行った。対照群として開腹したマウスをShamとした。IPCをして24時間後のマウス5匹の血漿中の平均VEGFの濃度は41pg/ml、Shamマウス5匹の平均VEGF濃度は34pg/mlであった(p = 0.0408)が、IPCをして48時間後と72時間後における血漿中のVEGF濃度は、sham群における血漿中のVEGF濃度と差はなかった。
IPCをして24時間後の血漿中のエクソソームに含まれるmicroRNAを抽出し、microRNA microarray解析を実施したところ、IPC群においてSham群よりも発現レベルが0.3以下になったmicroRNAが8つ(miR-149-3p、miR-711、miR-762、miR-2137、miR-3072-5p、miR-3960、miR-5112、miR-6366)あり、その8つの中で3つ(miR-711、miR-762、miR-3072-5p)のmicroRNAはVEGFの3’UTRに結合する可能性がバイオインフォマティクス解析により示唆された。IPCをして24時間後のCD34陽性骨髄細胞とsham群のCD34陽性骨髄細胞において、VEGFを抑制する可能性のある3つ(miR-711、miR-762、miR-3072-5p)のmicroRNAの発現レベルを解析すると、IPCをして24時間後のCD34陽性骨髄細胞において2つのmicroRNA(miR-762、miR-3072-5p)は、sham群のCD34陽性骨髄細胞よりも優位に低下した。
CD34陽性骨髄細胞にmiR-762とmiR-3072-5pのinhibitorをCD34陽性骨髄細胞に導入して24時間後の培養上清中のVEGFを測定したところ、CD34陽性骨髄細胞の培養上清中のVEGF濃度は、コントロールでは6.9 pg/mlであったが、miR-762とmiR-3072-5pのinhibitorを導入したCD34陽性骨髄細胞の培養上清中のVEGF濃度は、12.6 pg/mlと12.5 pg/mlであり、CD34陽性骨髄細胞のmiR-762とmiR-3072-5pをノックダウンすると、VEGFの分泌量が高い結果が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Increased plasma VEGF levels following ischemic preconditioning are associated with downregulation of miRNA-762 and miR-3072-5p2016

    • 著者名/発表者名
      Ueno K, Samura M, Nakamura T, Tanaka Y, Takeuchi Y, Kawamura D, Takahashi M, Hosoyama T, Morikage N, Hamano K.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 6 ページ: 36758

    • DOI

      10.1038/srep36758

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 虚血プレコンディショニング後のVEGFの増加はmiRNA-762とmiR-3072-5pの発現低下と関連する2016

    • 著者名/発表者名
      上野耕司、佐村誠、中村玉美、田中裕也、竹内由利子、河村大智、髙橋雅弥、細山徹、森景則保、濱野公一
    • 学会等名
      第8会日本RNAi研究会/第3回日本細胞外小胞学会
    • 発表場所
      グランドプリンスホテル広島(広島県広島市)
    • 年月日
      2016-08-31 – 2016-09-02

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公開日: 2018-01-16  

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