研究課題
我々は脳卒中関連遺伝子変異RNF213 c.14576G>Aが脳卒中の主たる原因である頭蓋内狭窄に大きな関連を持つことを明らかにしたてきた。さらに詳細な検討を加えRNF213上の他の遺伝子変異と比較しても強い疾患関連性をもつことが明らかにした。RNF213変異(c.14576G>A)は日本人の一般集団の2%と比較的高頻度に認められるが明らかとなっており、一方で頭蓋内狭窄の有病率は約1000人に1人程度(全体の0.1%程度)あり、RNF213 c.14576G>Aの保因者(全体の2%程度)がすべて発症するわけではない。疫学的な解析の結果、この変異の1/80程度の人が発症することが示唆する結果となった。そこで、我々はRNF213 c.14576G>Aを持っていても、頭蓋内狭窄の発症の有無、重症度に関わるさら別の遺伝子変異が存在する可能性が高いと考えられる。このような疾患発症の決定因子となる新たな遺伝的変異(遺伝子多型)を明らかにすることを目的とした。RNF213 c.14576G>Aを有する発症者群と非発症者群の2群間でwhole exome解析を行う方針としサンプル収集を行っている。
2: おおむね順調に進展している
予定したサンプル収集を順調にすすでおり、一部においては全ゲノム領域の遺伝子解析を行っており、解析を進めている。
さらにサンプル収集を進め、遺伝子解析を行っていく。解析が終了次第、case-controlの関連解析を行って候補となる遺伝子変異の絞り込みを行う。
本年度はサンプル収集に専念し、遺伝子解析に関しては次年度以降の行う予定としたため。
収集したサンプルに関して全ゲノム領域の遺伝子解析を進める予定である。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件)
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