脳梗塞治療に対し神経細胞の保護に限定せずグリア細胞や血管内皮細胞等の周囲の細胞にも着目するべきであるというNeurovascular Unitという概念が重要視されている。一過性の虚血(ischemic preconditioning <IPC>)は虚血耐性を獲得する刺激の一つと知られる。我々は、この際の血流の変化を血管内皮細胞が感知することに着目した。IPCにより血管内皮細胞に存在するP2X4受容体が血流のずり応力を感知し、神経保護分子であるオステオポンチンを介して脳梗塞に対する脳虚血耐性を獲得することを明らかにした。
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